水飲み健康法が未だに横行していることに疑問を感じます。
水分を過剰に取ると病気を招くことは2000年以上前に書かれた漢方薬の原典である傷寒雑病論に詳しく書かれています。
水分は必要になれば自然に喉が渇くようになっています。
喉が渇いたときに飲めば十分だと思います。
小児が脱水症状になったり、熱中症で脱水状態になったときなどの異常な状態のときは必要ですが、通常では無理に水分を補う必要はないと思います。
毎年花粉症の患者さんは増加しているようですが、皆様はいかがですか。
今年の花粉症は花粉の飛散量に比べて症状がひどいようです。
それではどうして症状がひどくなるかを東洋医学的に考えてみました。
今年の花粉症には水気病に使う漢方薬が良く合います。
その漢方薬の成分の中には桂枝去芍薬湯というものが入っています。
漢方薬の原典の傷寒雑病論に次のような条文があります。
「太陽病下之後脈促胸満者桂枝去芍薬湯主之」とかかれています。
その意味は「下したために体表の熱は胸に入って、胸中に異常を生じた者」ということです。
分かりやすく説明すると桂枝去芍薬湯は脾胃が弱った人を下して心が弱り胸苦しいときに使う薬です。
如何に今年は脾胃と心臓が弱っているかを証明しているようなものです。
果物や生野菜をたくさん食べたり、水分や酒を良く飲む人は水過剰になります。
今年は脾胃が弱っているので、水を捌く力が弱まっています。
そのため、水はけが悪くなって水が体内に余分に停留して水気病になりやすいでしょう。
脾胃が弱っているときこそご飯を1日3回食べることが必要です。
ご飯は脾胃を助ける薬と思ってください。
特に弱ったときはおかゆが良いと思います。