今年は寒暖の差が大きくて今年は身体がかなり冷えやすくなっています.
このごろ昼間にやたら眠たくなったり,疲れやすくなったなと思ったことはありませんか.
今年になってこんなお話を良く聞くようになりました.
いったい皆様の身体がどうなっているのでしょう.
傷寒雑病論に次のような文章があります.「少陰病欲吐不吐心煩但欲寝五六日自痢而渇者属少陰也虚故引水自救若小便色白者少陰病形悉具小便白者以下焦虚有寒不能制水故令色白也」とあります.
その意味は「少陰病は吐き気を催しても物が出ず,胸苦しくてただ寝たがるだけである.そういう状態が五六日も続いて,自然に便通があってのどが渇きを訴えるものは少陰である。虚しているために水を飲みたがって,自ら苦しみをのがれるのである.
その場合に,もしも小便の色が透明で白いものは,少陰病の病状がすべて具わったのである.小便の色が白いものは,下焦の力が虚していてそこに寒があるために,水を抑えて調節することができないから小便が白いのである.下焦は腎,膀胱,下半身を指しているのであろう.」ということです.
したがって,やたら眠たくなるのは身体が冷えて活動できなくなったので寝て治そうとしているのであります.
このほか,下半身が冷えることで,気が突き上げて吐き気がすることもあります。
下半身が冷えているかどうか判別する方法のひとつとして,小便の色が白いという見分け方があります.
皆様も良く経験することがあると思いますが,朝起きて初めての小便は黄色さが濃い傾向があります.これは夜のうちに体内に熱が入り朝起きたときには体内に芯熱がこもっているので,小便にその芯熱が出てくるのです.
今年は下半身が冷えやすい年なので,以上のような症状が出やすくなります.
夏は冷房の季節ですから,下半身を冷房で冷やさないように十分お気をつけください.