こんな表題をつけましたが、決して人相学の話をしようというわけではありません。
皆様は目の下にふくらみがありませんか?
町では下まぶたの下が膨らんでいる方は時々見かけます。
漢方の原典である傷寒雑病論に次のような条文があります。
「夫水病人目下有臥蚕面目鮮澤脈伏其人消渇病水腹大小便不利其脈沈絶者有水可下之」とあります。
その意味は「水気病を患っている人で目の下(下まぶたの下)に蚕のようなものが横たわって顔や目がきれいな色艶があって脈が深く沈んでいて手に触れない者は水があるのだからこれを下してやるべし」ということです。
初めに水気病というのが書いてありますが何でしょう。
体にたまった余分な水が汗や小便になって出ればいいのですが、それがうまく出なくて体の内部に滞って気血のめぐりが悪くなった状態を指します。
このような状態でしかも下まぶたの下にポッコリとしたふくらみがあり脈が沈んでかすかにしか感じられない人は下半身に冷えがあるので小便の出を良くしてやる必要があるということです。
足の湧泉から下まぶたのところまで少陰腎経の経絡が通っています。
下まぶたの下が膨らむのは少陰腎経の気が下から上がってきてまぶたの下で詰まっているということになります。
したがって、腎が冷えて少陰腎経の気がうまく流れていかなくて滞っているということが分かります。
腎の冷えやすい体質の方は朝起きたときに下まぶたの下が膨らむことが良くあると思います。
このようなことに心当たりがある方は腎臓の冷えに十分注意してください。