今年は木運不及の年なので肝臓が弱くなりやすく、胃腸も弱っている方が増えております。
そのためでしょうか、いまだに胃腸風邪にかかったというお話をよくお聞きします。
肝臓が弱るというと直ぐにお酒をイメージされますが、
私がご指導した肝臓の弱った患者さんの半分ぐらいは、お酒を飲めない方です。
肝臓が悪くなるのは、お酒を飲みすぎたのが原因であろうと考える方が多いと思いますが、
決してそうとは限りません。
肝臓が弱る原因として私が考えるのは、
食べすぎたり、寝るのが夜遅くになったり、ストレスが多かったり、
長距離を移動したり(飛行機や電車での移動も含む)、便秘などがあると思います。
肝臓が弱ったらどのような症状が出やすいかと言いますと、
たとえば、イライラしやすい、せっかちになる、疲れやすい、
直ぐに横になりたくなる(休憩のつもりでソファーに寝転ぶと知らないうちに寝てしまう)、
生あくびやため息が出やすい、しみが増えてくる、
身体が硬くなる(筋肉の血行が悪くなる)、
下痢をしやすい、軟便になることが増える、皮膚がかぶれやすい、
葦麻疹や湿疹が出やすい、ふわふわする、立ちくらみやめまい、貧血気味になるなどがあります。
たくさん挙げた例の中で、当てはまるものが何個かある方は気をつける必要があるでしょう。
たとえ病院で検査を受けて肝臓の検査値は異常ないといわれた方でも、
肝臓の機能が低下している場合はあると思います。
もちろん肝臓の検査項目に異常値が出た人は、特に今年は養生を心がけて、
休養を十分に取ることが大切でしょう。
肝臓を回復するためにはどうしたらいいでしょう。
東洋医学的には、肝臓に入るのは酸っぱいものとなっていますが、
肝臓が弱っているときは廿いものを補って助けるという考え方があります。
甘いものというと砂糖の入った廿い菓子を想像されるでしょうが、
かぽちゃとかハチミツとかのやさしい甘味が必要とされます。