異常気象は話題に上って何年も経ちますが、今年の気候はとびっきり不順です。
私がご指導している方の中にも体調を壊す方が続出しております。
皆様はいかがですか、今年は胃腸など消化器系が弱りやすいので十分にご注意ください。
漢方の原典である傷寒雑病論の傷寒例第2条に次のような文章があります。
「凡時行者春時応暖而復大寒夏時応大熱夏時応大熱而反大涼秋時応涼而反大熱冬時応寒而反大温此非其時而有其気是以一歳之中長幼之病多相似者此則時行之気也」その意味は次のようになります。「一般に時行の病というのは春が当然温かいはずなのにたいへん寒い。夏はたいへん暑いはずなのに涼しい。秋の季節はたいへん涼しいはずなのにたいへん暑かったり、冬の季節は当然寒いはずであるのに、かえってたいへん温かいような季節に合わない天候があることによって年寄りや幼児の病気の多くが似ているのは時行の気によって起きたものである。」つまり季節に合わない気候がくると体調が著しく乱れるということを言っているのであります。
まさに、今年のような気候は「時行の気」のお手本のような年です。
したがって、身体の具合の悪くなる人が続出します。
傷寒雑病論には年寄りや幼児と限定しておりますが、昔の人は元気で体力が在ったので抵抗力のない年寄りや幼児が病気になるといっているのでしょう。
現代人は本来元気であるはずの10代から40代の人まで抵抗力を失っている人が増えておりますので年齢にかかわらず全ての人がお体を大切にして無理を避けてすごすことが、必要でしょう。
もうひとつ今年の運気から危惧されるのは肝臓が弱りやすいことです。
今年になって湿疹や蕁麻疹が出た方はおられませんか?
ご相談を受けて詳しくお聞きすると肝臓が弱っていました。
まだ検査に異常が出るほどではないのですが、肝臓が弱っておられました。
右の肋骨の下に手の指5本を差し込むようにして、前かがみになってみてください。何か腫れたようなものを触れたり、痛みを感じたら肝臓が腫れて弱っている可能性があります。