坐骨神経痛で悩んでおられる方が意外に多いと知り、平成15年にも記事を書いたのですが、再度考えてみたいと思います。
この坐骨神経というのはどこにあるのでしょう。
「坐骨神経は腰椎の4・5番目の神経と仙骨の前面から出る神経の束が合わさり、大殿筋(お尻の筋)の下から大腿の後ろを通り、膝の裏の上(大腿の下3分の1の高さ)で前後とに分かれて走行しています。
歩いたり、転ばないようにバランスをとったりするためには、脳(中枢)から脊髄を通り、下肢の動きに関してはこの坐骨神経(末梢神経)に無意識に指令が出ています。また、下肢の皮膚感覚にも大切な働きをしている。」と書いてありました。
これを東洋医学的に考えると腰椎の4・5番目の神経のあるところは大腸のツボがある辺りで、仙骨は腎と子宮に関係があるところです。
したがって、坐骨神経痛は大腸と腎と子宮を助ける漢方薬が必要だと考えられます。
私がいままでのご指導した経験から考えますと下半身の冷えが原因でなる方がほとんどでした。
そのため、腰湯をお勧めしております。
まず足にかけ湯をして、その後へそまで湯(普段入るお風呂より1℃ぐらい高い湯)に浸かって3分から5分ぐらいして汗が少しじわっと出るくらいになったら、今度は風呂の温度を通常通りに下げて首まで浸かり全身をあたためてください。
漢方の原典には夜は生菜を取るなと書いてあります。
夜になって生の野菜や果物を食べると冷えるからなるべく控えなさいということです。
下半身の冷えている方は生物だけでなく冷たいものを夜に飲み食いすることを慎みましょう。