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健康コラム

咳について

今年は咳が治りにくいNo2  2005.08.26

前回に続いて,咳のお話をしたいと思います.
漢方薬の原典の傷寒雑病論に次のような文章があります.
「傷寒六七日結胸熱実脈沈而緊心下痛按之石硬者大陥胸湯主之」その意味は「傷寒にかかってから六七日たって,自然に熱が裏に入って,熱が実して結胸を起こし,脈が沈んでいて緊がありみぞおちの辺りが痛んで押してみると石のようにかたい者は大陥胸湯が主治する」ということです.
今年の天候のように気温の変化が激しいと体内に熱がこもり易く肺に熱がこもり,そのためにみぞおちに気のつまりが出来て石のように硬くなるのでしょう.
もう一つ次のような文章もあります.「傷寒十余日熱結在裏復往来寒熱与大柴胡湯但結胸無大熱者此為水結在胸脇也但頭微汗出者大陥胸湯主之」となります.
その意味は「傷寒にかかって十数日たって,熱が裏に結ぼれて中の熱によって,その上に往来寒熱を起こすものには,大柴胡湯を与えなさい.熱が裏に結ぼれて中の熱によって,ただ結胸して身体の表面に大熱の無いものは,水が結ぼれて胸や脇腹にあるのであって,胸脇が苦しくなるのではないかと思われる.この場合に中に熱が結ぼれて頭からだけ少しく汗の出るものには,大陥胸湯が主治するのである.」ということです.
傷寒にかかって,芯熱が内部に入ったり体表に出て熱を発したりして,どんどん深いところに入って芯熱が胃と肝にこもってしまったときに大柴胡湯が良いでしょう.
風邪がこじれることによって内臓にまで病が及ぶということをこの条文では言っています.
ただし,そこまで深みに芯熱が入らず胸だけに留まっている場合は大陥胸湯が良いということです.
そのときの体調によって,芯熱のこもる場所が変わるのだと考えられます.

筋肉質の人は,ふつうの人に比べて胃や肝に芯熱がこもり易いと考えられますが,なぜでしょうか?
運動不足の状態で血行が悪いと筋肉の内部に芯熱がたまりやすくなります.逆に,運動をすると筋肉に血液が集まり,汗をかいて熱の発散が良くなります.東洋医学的に考えると筋肉を支配しているのは胃と肝であり,筋肉の熱が胃と肝に影響を与えると考えます.運動して汗をかくと筋肉にこもった熱や芯熱がとれ,その結果,胃と肝臓に芯熱があった場合でも,汗によってその芯熱が発散し易くなると考えます.筋肉質の人は,ふつうの人より熱がこもる筋肉が多いですね.そのため,筋肉質の人は,適度な運動をして筋肉にこもった熱をとらないと,その熱が胃と肝臓に影響し,胃と肝臓に芯熱がこもる可能性が高くなるわけです

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