東洋医学の黄帝内径運気という本に次のように今年の運気が人間の身体に与える影響が書かれています。
今年の運気は戊(つちのえ)子、火運大過、少陰司天、陽明在泉といいます。
人体では肺臓が病邪を受け、人々は瘧を病んで、悪寒と発熱の発作を繰り返し、呼吸が浅く、咳がでて息があらく、目・口・鼻から出血し、陰部の前後からも血をくだし、のどが渇き、耳が聞こえにくく、体の内部に熱をもち、背や肩が熱をおびる、などの症状を起こしやすいのです。
はなはだしくなりますと、胸の中が痛み、両脇が下からつっぱられるように張り、胸・背・肩・胛などが痛み、上腕の内側が痛み、体が熱を持ち、骨のふしぶしが痛み、また、丹毒ようの皮膚の炎症を起こしやすいのです。
胸の中が痛い、息が苦しいなどの症状が出やすいようです。
今年になってからそのような相談が増えてきました。
今年は心と腎のバランスが悪く、そこにトラブルを起こしやすい傾向があります。
心が弱ると胸の中が痛い、息が苦しい、ムカムカして気持ち悪くなる、脇腹が痛い、痰が喉に引っかかったような力のない咳をするなどの症状が出ます。
皆様の中にも思い当たる人があるのではないかと思います。
その中でも多いのは心が冷えている人です。
心が冷えると心臓の機能が低下して、心不全を起こす可能性が大きくなると思います。
心臓が冷えるのは胃の冷えが心に伝わって、冷えていることが多いです。
したがって、今年はあまり冷たいものとか身体を冷やす食品は控えめにしていただきたいですね。
日ごろ、胃が冷えることなどなかった人でも今年は例外でしょうか。
いつもは胃に熱を持っているような胃の元気に人まで胃が冷えて食欲が低下するようなありえないことが起こります。
東洋医学では心と小腸は関連があると考えるので、吐き下しが多いのは小腸が弱っているのが原因だと考えます。