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血痺の病と現代病 2005.08.12

昔には「血痺(けっぴ)の病」と呼ばれる病名がありました.
今回は血痺の病と現代病の関係をひもといてみたいと思います.
漢方の原典の傷寒雑病論には次のような文章があります.
「問曰血痺病従何得之師曰夫尊栄人骨弱肌膚盛重因疲労汗出臥不時動揺加被微風遂得之但以脈自微渋在寸口関上小緊宜針引陽気令脈和緊去則癒」という文章です.
その意味は「血痺の病というものはどのような原因によって起こるのでしょうか.
一般に身分の高い人やお金持ちは骨が細くて脂ぎって太っている.
その原因は疲労をして汗を出したり,房事過多で汗をかいて軽く風に当たることで血痺の病になる.
血痺の病は脈がひとりでに寸口の脈が微かにしか感じられなくてしぶり,関上の脈が少し緊である.
その場合針を打って,かたよった陽気を引き戻してやり,脈が調和してやりなさい.そうすれば病は治る.」となります.
太って脂ぎっているということは今で言うと栄養過剰で高脂血症という所でしょうか?
現代では必ずしもお金持ちや高貴な人でなくても食べ過ぎて栄養過剰になり,生活全体が力を使うことも少なくなり,運動不足で筋肉が発達せず骨が細くなっています.
それに反して,昔の庶民は栄養も不足がちで生活の大半が重労働だったでしょう.
したがって,昔は裕福な人しかかからなかった病気が今では庶民にも可能性が出てきました.
さて,「血痺の病」は陽気が不足してなんとなく元気がない現代人には多そうな病気です.
この病に使う唯一の漢方薬は「黄耆桂枝五物湯」というのがあります.
このお薬の働きは胃腸を助けて陽気を増すことです.

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