身体の状態が顔に表れるという事は皆様もご存知だと思います。
東洋医学では「望診」といって姿かたちを見てからだのことを覗うということがあります。
漢方薬の原典の傷寒雑病論に「問曰病人有色見於面部願聞其説師曰鼻頭色青腹中痛苦冷者死、鼻頭色微黒者有水気色黄者胸上有寒色白者亡血也設微赤非時者死、其目正円者痙」という文章があります。
その意味は「病人の五臓の色が顔に表れるといいますが、それについて教えてください。師が言われるには眉間の色が青くて、腹が痛んで、手足が冷えたり寒がったりして、冷に苦しむ人は危険な状態になる。眉間の色がかすかに黒色をおびている者はむくみがある。
眉間の色が黄色く見える者は胸上に寒による障害がある。
眉間の色が白いものは貧血の状態にある。
もし、眉間の色がかすかに赤く、その季節に合わないものは危険な状態になる。
その目が真丸に見えるような人は痙攣を起こすか、痙病を病むかである。そして治りにくい。また目とその周囲の青いものは、労がある。目とその周囲が赤いものは、風から来ている。目とその周囲が黄色いものは大便が出にくいし、色の鮮明なものは、内に水がたまっているのである。」となる。
このように顔色から身体の状態を推測することが出来ます。
目の回りに隈が出来ることはありませんか?
目の周りは皮膚が薄いので、血管の色が浮き出やすい。
目の周りが青いものは疲労がたまって肝が弱り、肝の色である青が出てくるのでしょう。
目の周りが赤いものは風にあたり、体表を冷やし、発散が悪くなり血に熱を持つので、血の色である赤が出てくるのでしょう。
目の周りが黄色いのは胃に熱を持っているので胃の色である黄色が出るのでしょう。胃の熱によって便が乾いて、便通が悪くなります。
ちなみに目の周りが黒いのは腎または子宮が弱っているのでその色が出るのでしょう。
例えば生理不順や子宮筋腫の女性が目の周りに隈を作っていることが良くあります。ご自分のお顔を鏡で見て健康状態を確認することをお勧めします。