以前にパニック障害のお話を書いたら、意外にお問い合わせが多かったので驚きました。
今回は動悸について考えてみたいと思います。
西洋医学的には動悸(又は心悸亢進)とは、自己の心拍動を自覚する状態で、
正常者でも不安・興奮・運動時には感じられます。
注意しなければいけないのは、平常時でも心拍動を感じる場合です。
弁膜症、心筋梗塞、甲状腺機能亢進症などの疾患や貧血、発熱時、飲酒、飲茶の場合に起こることがあります。
それでは東洋医学的にはどうかと言いますと、疲労、血虚、芯熱のこもり、精神的なショックなどから起こると考えます。
例えば、疲労から来るのには小建中湯と言う有名なお薬を使います。
もちろん症が合わなければ効果がありませんので、誰でも治る訳ではありません。
原文の傷寒論には男子面色薄者、主渇及亡血、卒喘悸脈浮者、裏虚也とあります。
これは特に男性だけに限りませんが、顔色が悪く、
心身の疲労から胃腸が弱り消化吸収が悪くなる事で、
貧血気味になり少し喘息気味の咳も出る事もあり、
脈が浮いていて動悸がして、身体の内部が弱っている人に使うということです。
つまり現代人のように精神的なストレスもあり疲労が溜まった時に栄養不足になり
血の循環も悪くなり動悸をすると言うことでしょう。
男子とあるのは昔では男性は気の病、
女性は血の病が多いと考えていましたので、そう書かれているのでしょう。
このように東洋医学でも動悸に使うお薬がたくさんあります。
身近な動悸や心臓の有名なお薬として牛黄、麝香、センソなどがあります。
これらを飲んでもなかなか治らない方は是非御相談ください。
ただし、大変ご相談が増えておりますのでお待たせすることもあると思いますが、どうぞお許し願います。